目次
ESP32でOpenWeatherMapのAPIを使って現在の天気をLCD「AQM1602A」に表示させる
タイトルの通りです。
※この記事は以下の記事の組み合わせで作られています。理解できない箇所がある場合はそちらをまずご覧になり、このページのプロジェクトを見てください。
前提となる知識
- ESP32でI2C接続のLCD「AQM1602A」を使う
- ESP32でOpenWeatherMapから天気情報を取得し、成形してみた
基本、この2つのソースコードをつなぎ合わせただけです。
動作する様子
ESP32でリアルタイムお天気表示器出来た。#esp32 pic.twitter.com/RxyS83A5FZ
— ????????????-???????????????? (@wak_tech) January 2, 2019
回路
回路はESP32でI2C接続のLCD「AQM1602A」を使うと同じです。こちらを参照してください。
I2C接続をするためにESP32とLCDのSCL,SDAを接続し、LCDに電源を供給しただけのシンプルな回路です。
ソースコード(コピペで動く)
ssid,password,それからOpenWeatherMapのAPIkeyをご自分のものに変更してから書き込んでください。
#include <WiFi.h>
#include <HTTPClient.h>
#include <ArduinoJson.h>
#include <Wire.h>
#include <stdio.h>
const char* ssid = "ssid";
const char* password = "password";
const String endpoint = "http://api.openweathermap.org/data/2.5/weather?q=tokyo,jp&APPID=";
const String key = "yourAPIkey";
//LCD関連
#define LCD_ADRS 0x3E
char moji1[] = "Weather:";
char moji2[] = "Temp:";
//データ書き込み
void writeData(byte t_data){
Wire.beginTransmission(LCD_ADRS);
Wire.write(0x40);
Wire.write(t_data);
Wire.endTransmission();
delay(1);
}
//コマンド書き込み
void writeCommand(byte t_command){
Wire.beginTransmission(LCD_ADRS);
Wire.write(0x00);
Wire.write(t_command);
Wire.endTransmission();
delay(10);
}
//LCD初期化
void init_LCD(){
delay(100);
writeCommand(0x38);
delay(20);
writeCommand(0x39);
delay(20);
writeCommand(0x14);
delay(20);
writeCommand(0x73);
delay(20);
writeCommand(0x52);
delay(20);
writeCommand(0x6C);
delay(20);
writeCommand(0x38);
delay(20);
writeCommand(0x01);
delay(20);
writeCommand(0x0C);
delay(20);
}
//LCD関連終わり
void setup() {
Serial.begin(115200);
WiFi.begin(ssid, password);
while (WiFi.status() != WL_CONNECTED) {
delay(1000);
Serial.println("Connecting to WiFi..");
}
Serial.println("Connected to the WiFi network");
//LCDセットアップ
Wire.begin(21,22); //Wire.begin(SDA,SCL)
init_LCD();
}
void loop() {
if ((WiFi.status() == WL_CONNECTED)) {
HTTPClient http;
http.begin(endpoint + key); //URLを指定
int httpCode = http.GET(); //GETリクエストを送信
if (httpCode > 0) { //返答がある場合
String payload = http.getString(); //返答(JSON形式)を取得
Serial.println(httpCode);
Serial.println(payload);
//jsonオブジェクトの作成
DynamicJsonBuffer jsonBuffer;
String json = payload;
JsonObject& weatherdata = jsonBuffer.parseObject(json);
//パースが成功したかどうかを確認
if(!weatherdata.success()){
Serial.println("parseObject() failed");
}
//各データを抜き出し
const char* weather = weatherdata["weather"][0]["main"].as<char*>();
const double temp = weatherdata["main"]["temp"].as<double>();
Serial.print("weather:");
Serial.println(weather);
Serial.print("temperature:");
Serial.println(temp-273.15);
//LCDに表示
//天気を表示
for(int i=0;i<sizeof(moji1)-1;i++){
writeData(moji1[i]);
}
//weatherは動的配列なのでstrlenで長さを取得する
for(int i=0;i<strlen(weather);i++){
writeData(weather[i]);
}
//気温を表示
//2行目へ移動
writeCommand(0x40+0x80);
for(int i=0;i<sizeof(moji2)-1;i++){
writeData(moji2[i]);
}
char tempArray[16] = "";
sprintf(tempArray,"%.1f",temp-273.15);
for(int i=0;i<sizeof(tempArray)-1;i++){
writeData(tempArray[i]);
}
}
else {
Serial.println("Error on HTTP request");
}
http.end(); //Free the resources
}
delay(30000); //30秒おきに更新
}
少し解説
前提知識にはない部分を解説していきます。
今回の肝は取得した天気のデータなどをどうLCDに送るかという点です。
LCDに送る文字列の長さの問題
//LCDに表示
//天気を表示
for(int i=0;i<sizeof(moji1)-1;i++){
writeData(moji1[i]);
}
//weatherは動的配列なのでstrlenで長さを取得する
for(int i=0;i<strlen(weather);i++){
writeData(weather[i]);
}
loop()内のこの部分を解説します。
表示したい形式としては
Weather: 天気
Temp: 気温
です。最初のfor文内の
sizeof(moji1)
でmoji1、つまりWeatherという文字列の長さを取得します。moji1の長さはコンパイル時に決まっているので、これで7という数字が入りますね。それをfor文で回して
writeData(moji1[i]);
とすればLCDにWeatherが表示されます。こうすると、後からmoji1の内容を変えてもコードを変更する必要がないという利点があります。
次が少し厄介でして、天気の情報が入ったweatherは最初からサイズが決まっていない動的配列です。宣言部分を見てみましょう。
const char* weather = weatherdata["weather"][0]["main"].as<char*>();
ただのcharではなく、ポインタです。つまりweatherは文字列が入った場所を指示しているだけであり、sizeofを使ってもそのポインタ自体のサイズが出てしまいます。私の場合は4で固定でした。
中身のサイズを知るには、strlen()関数を使います。あとは上と同じで
for(int i=0;i<strlen(weather);i++){
writeData(weather[i]);
}
というコードで天気情報を表示できました。これでcloudyでもrainyでもsunnyでも、どんな天気が来ても無事に表示できます。
次に2行目へ移動しますが、これは以下のコードで実現できます。
コマンドの詳細はAQM1602のデータシートを見ましょう。
writeCommand(0x40+0x80);
小数点以下を持つ数値を文字列に変換する
これは若干苦戦しましたが、c言語の標準ライブラリであるstdio.hにあるsprintf()関数を使えば実現できます。
sprintf(tempArray,"%.1f",temp-273.15);
使い方は簡単。c言語でありがちなprintfの出力を第一引数に代入してくれる関数です。以下の二つは同じ結果になります。
char tempArray[16] = "";
sprintf(tempArray,"%.1f",temp-273.15);
printf(tempArray)
printf("%.1f",temp-273.15);
%の部分に第3引数が入り、その結果を文字列として第1引数に代入してくれます。便利。これで文字列ができました。
因みにtemp-273.15としているのは、tempがケルビン単位で取得されているからです。
文字列になったのであとは同様に
for(int i=0;i<sizeof(tempArray)-1;i++){
writeData(tempArray[i]);
}
でおしまい。
最後に
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