折り紙の紙飛行機では物足りない方へ。ケント紙を使った本格的な紙飛行機の作り方(手投げ,ゴム飛ばし),必要な道具,データの作り方などを紹介しています。
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目次
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本格的な紙飛行機の作り方
高性能紙飛行機とは
高性能紙飛行機とは,ケント紙などの厚紙を使って作られたグライダーのことを言います。例えばこのような飛行機です。
少し汚くて申し訳ないですが,これは私が設計して製作した紙飛行機になります。上手くいけば30秒ほど滞空させることができて気持ちがいいです。
このページでは,このような本格的な紙飛行機の作り方,設計,そして私が製作した紙飛行機のデータを公開します。
紙飛行機を趣味にしたいと思う方は,紙飛行機界ではかなり有名な二宮康明さんの著書「日本で生まれ育った高性能紙飛行機ーその設計・製作・飛行技術のすべて」を持っておきましょう。飛行に関して物理学的に解説・考案するなど詳細解説しながらも,非常に分かりやすく書かれています。紙飛行機マンのバイブルです。
とりあえず飛ばしてみたい方へ
「ケント紙を買って印刷する程の勢いはないけど、本格的な紙飛行機を試してみたい」という方には、上で紹介した紙飛行機界の偉人「二宮康明」さんが監修している切り抜いて作れる紙飛行機本があります。
切り抜いて手順通り組み立てるだけでよく飛ぶことは保障されているようなものなので、本格的な紙飛行機の入門に最適です。まずこちらを買うことをお勧めします。
製作に必要なもの
製作に必要なものは,殆ど家にある物かと思います。
- クリップ(おもり)
- 接着剤(セメダインCがおすすめです)
- ケント紙
- つまようじ
- はさみ
- カッター
- カッターマット
- 定規
- プリンター
特に気をつけたいのが,ケント紙です。ケント紙とは,絵画やペーパークラフトなどに使われる厚紙の事です。余り薄すぎるとよく飛ぶ飛行機にはなりませんし,厚すぎても重くてあまり飛ばない飛行機ができてしまいます。厚みは0.19mm~0.22mm程度のものがいいとされています(参考ページ)
設計ソフト
他の人のデータを使って作るならいいのですが,途中から自分で作ってみたくなってきます。その場合はARCADというソフトがおすすめです。CADとは設計図を描くソフトのことを言います。
一般的なCADは非常に難しい機能がたくさんついているので習得に時間がかかりますが,このソフトなら線を引く,曲線を描くといった基本的な操作が重視され,簡単に扱えるようになっています。
作ってみよう
作ると言ってもただの工作ですので,切って,貼って,乾かしてという手順をとるだけです。
- 図面をケント紙に印刷します。この時,ケント紙は分厚く詰まりやすいので注意してください。
- 印刷した飛行機のアウトラインをはさみで切っていきます。はさみで切ると紙が反って飛行に影響が出ることがあるので,直線などはカッターで切ることをお勧めします。
- 胴体を貼り合わせていきます。接着剤をつまようじの横で伸ばしながら貼りましょう。
- 主翼を貼り合わせます(※主翼が1枚の場合はこの工程は飛ばす)
- 胴体の上部にある主翼を取り付けるのりしろに接着剤を塗り,主翼を貼り付けます。
- 動揺に水平尾翼を取り付けます。
- 乾くまでしばらく待ちます。経験上,半日待てばOKです。この時,前や上から見て機体がまっすぐになるように調節しておきましょう。接着剤が渇いてからだとなかなか調節が難しくなります。
飛ばしてみよう
乾いたら飛ばしてみますが,このままでは残念ながら飛びません。重心が後ろの方にあるためです。上向きの力を発生させるのは主翼なので,大体主翼の位置に重心が来ている必要があります。
重心を調節するため,クリップを機体の先端に付けましょう。なお,機体重量が重ければ重いほど飛行効率が下がりますので,設計段階から飛行機の前の方に重さが集まるよう,尾翼の方は細くしておくべきでしょう。
あとは輪ゴムなどを先端に引っ掛けて飛ばしてみましょう!自由な空が待っています!
冒頭でも紹介しましたが,どのように飛行機を調節すればいいか,飛ばないときはどこを改善すればいいかなどは全てこの本に載っていますので,始めたい方は買ってみましょう!
飛行機データ公開
私が作った飛行機データを載せておきます。
ケント紙1枚で作れる飛行機
- M6.1
- H-01
- H-02
ホッチキスだけで製作できるかどうか、及び反り返り防止機構の試験機。今までは高速域に達すると翼が反り返り、飛行ができなくなっていたがそれを改善。結果、ホチキス止めのみで飛行できた。
胴体をかなり薄くし、軽量化を施したH-02の後続機。翼の形状を一新し、尾翼の面積を滞空用に調節した。H-01と比較すると1.5倍ほどはよく飛ぶ。水平尾翼の調節が難しい。
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