普段はAI/機械学習をはじめとしたデータサイエンティスト業務を行う会社員です。
趣味で競馬予想AIを作っており、最近回収率が100%を超えるようになったのでWebアプリケーション「KbAI」として公開しました。
1700個以上の独自の特徴量と最新のAIモデルを駆使した競馬予想モデルを使い、中央競馬の新馬戦を除く全レースを予測します。
この記事ではKbAIに使われているAIモデルの特徴と、分析用Webアプリケーションの使い方について解説します。
目次
KbAIとは？
1996年以降の全ての中央競馬のデータを学習した高性能な競馬AI予測モデルです。
複勝率は一番人気馬のみを購入した場合の63%を上回る、66%に達しています。つまり、人間よりも高い精度で勝ち馬を予測できます。
KbAIの予想をうまく使えば、回収率は安定して100%を超えます。
以下のグラフは、学習に使用していないテストデータ（2022年以降）を用いて収益シミュレーションをした結果です。
最も回収率が悪いといわれる複勝に限定した買い方ですが、安定して資金が増加していることが分かります。
1bet100円と仮定した場合、平均して回収率は107%になります。
その資金をさらに賭けに回すことで、理論上年間では1.07^(月8レース×12か月） = 661倍にまで資金を増やすことができます。
実例として、KbAIの買い目に従って複勝だけを購入した結果を示します。
複勝のなかでも配当の高い馬を高確率で当てている＝穴馬を狙い撃ちできていることが分かります。
どうやって穴馬を当てているの？
まず、穴馬とは何でしょうか？
言葉で表せば、「実力の割に人気薄な馬」ということになりますね。ただ、これは定量的ではなく、「この馬は穴馬、この馬はそうではない」という基準を設けるのが難しいです。
より定量的な表現にすると、「リターンの期待値が0以上の馬」ということになります。
期待値は(オッズ×勝率 – 1) で表されます。例えば複勝率が25%の馬のオッズが4倍だった場合、期待値は0となり、資金は減りもせず増えもせず、といったところになります。オッズが4以上の馬は買うべきですし、4より小さい場合は買うと損をします。
つまり、期待値が0以上の馬を買い続ければ資金は増えることが期待されます。
期待値算出で一番難しいのが勝率の推定です。単に機械学習モデルを作ると、出てくる指数やスコアは勝率にはなりません。
他のAIでは指数や◎〇△などの予想にとどまっており、期待値が計算できません。どんなに単勝や複勝の的中精度が高くても、その確率が算出できなければ、競馬では意味がありません。
KbAIではこの部分に強みがあり、各馬の勝率を非常に正確に算出できます。それにより期待値も正確となり、穴馬を狙い撃ちして買うことができるのです。
KbAIを使ってみよう
KbAIのモデルをだれでも利用できるように、Webアプリケーションとして公開しています。
http://150.136.84.142:8501/
KbAI Webサイトの特徴
- 見やすい専用サイトが利用できる
- 指数だけでなく、各馬の勝率を算出＝オッズと組み合わせて期待値が分かる！
- 損益分岐点が分かる
KbAIは特別サイトを用意。文字だけでは分からない馬同士の強さの比較や、全レースの予測一覧を1画面で確認できます。
以下はアプリケーションのスクリーンショットです。
例：2024/07/13の福島1Rの予測画面 損益分岐点(赤点線)より上にある馬を買えばよい。
レースはプルダウンリストから選択可能
各レースごとに各馬の期待値をグラフとして描画。穴馬を簡単に見つけることができます。
その日のレースの予測結果と期待値が高い馬の馬番を一覧で確認
過去のレースの予測と結果については全て無料で閲覧できますので、使い勝手や予測精度をその目で確認してみてください！
レース当日の予測を見るにはどうすればよい？
レース当日の予測については、私の公開しているnoteを購入してください。
https://note.com/waktech/
現時点(2024/9)ではテストとして、最低価格の100円で提供しています。
購入ページに以下のような英数字の合言葉が記載されています。
これをコピーして、合言葉の欄に入れるとその日の全レースの予測が閲覧できます。
KbAI利用権（例）
以下の合言葉をKbAIサイトに入力して予測結果をチェック！
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まとめ
競馬AIのKbAIを紹介しました。
「システムを公開せずに自分だけで使った方が儲かるのでは？」「安価に公開しているということは、実際は儲からないのではないのか？」と思われるかもしれません。
実際のところは、「馬の勝率と期待値まで算出できたけれど、その中からどの馬を買うべきかのノウハウが自分にない」というのと、「賭けに使うための大きな資金がない(上記シミュレーションも複勝のみ）」という2つの理由で、noteとして合言葉を100円で販売した方が自分としては資金が安定して増えるのです…。
上記のシミュレーションの通り、大きな資金があれば1.07倍の複利で非常に儲かりますので、資金が増えてきたらKbAIの公開は停止します。
KbAIの期待値に加えて競馬の経験から買うべき馬や買い目（ワイドや三連複、軸馬の選定等）を設定できる皆様は、かなり稼ぐことができるのではないかと思います。
是非安価且つ公開されているうちに一度利用してみてください！
